SOTOのステンレスダッチオーブンを買おうかどうしようか迷っている人向の記事です。
- 「SOTOのステンレスダッチオーブンを実際に買って使用した人のレビューを見たい。」
- 「 SOTOのステンレスダッチオーブンには色々と種類があるんだけど、自分の場合はどれを買ったらいいの?」
こういったお悩みを解決します!
私は、SOTOのステンレスダッチオーブンを3年間愛用しています。
同時に、鋳鉄製や黒皮鉄板製の道具も所有しています。
そんな私が、鋳鉄製や黒皮鉄板製と比較しつつ、SOTOのステンレスダッチオーブンのメリットとデメリットをレビューします。
実際に使ってみて感じたデメリットも包み隠さずにお話しますので、これからSOTOのステンレスダッチオーブンを買おうかどうか迷っている方は、ぜひじっくりとご覧ください。
SOTOのステンレスダッチオーブンはファミリーキャンプに最適
先に結論を言うと、ファミリーキャンプやグループキャンプなどで使用するダッチオーブンとしては、SOTOのステンレスダッチオーブンが最適だと私は考えています。
これは私が実際に、鋳鉄製、黒皮鉄板製、ステンレス製など色々な道具を使ってキャンプをする中でたどり着いた結論です。
SOTOのステンレスダッチオーブンで調理をすると、肉も野菜も信じられないくらいおいしく調理できます。
家族にも大人気です。
ダッチオーブンのフタを開けると蒸気とともに歓声が上がり、食材を一口食べるとあまりのおいしさに歓声が上がり、そして次の瞬間には食材の取り合いが始まります(笑)
何の味付けもしていないただの野菜が、甘くておいしくて感動します。
肉は「外はパリッ、中はジューシー」うま味がぎゅっと凝縮されている感じがします。
さて、ステンレスダッチオーブンに興味をもたれている方は、おそらく鋳鉄製や黒皮鉄板製といった鉄製のダッチオーブンと比較検討されていると思います。
鋳製ダッチオーブンとくらべて、SOTOのステンレスダッチオーブンを私が特におすすめしたいのは次のような方々です。
- 小さい子供連れでファミリーキャンプに行く方
- グループキャンプに行く方
- キャンプ初心者の方
- 「キャンプで片付けや手入れをしている時間がもったいない。それよりもアクティビティを楽しんだり、のんびり過ごしたりすることに時間を使いたい!」と考える方
- 「鍋を洗剤で洗えないなんてありえない!」「油をぬったまま保管するとか無理!」などと考えるキレイ好きな方
以上のように私が考える理由を、SOTOのステンレスダッチオーブンのメリット・デメリットとしてまとめました。
SOTOのステンレスダッチオーブンのメリット【使ってみて実感したこと】
SOTOのステンレスダッチオーブンのメリット
- 圧倒的にサビに強い
- 洗剤を使ってガンガン洗えるので清潔
- 使用後のサビ防止油が不要
- フタの持ち手にスキレットやダッチオーブンをおいて調理可能
- SOTOはステンレスダッチオーブン作りに関して歴史と信頼があり、関連商品も充実している
- SOTOの他商品と相性がよい
メリット①:圧倒的にサビに強い
「ステンレス(stainless)」とは、「サビない」という意味です。
サビに強いことによって、鉄製のダッチオーブンではできないようなことが実現できます。
例えば、次のようなことです。
- 調理後に焦ってダッチオーブンを片付ける必要がない。
- 料理が残ってもダッチオーブンに入れたまま保管ができる。
- 保管のときに気を遣わない。
順に解説していきます。
調理後に焦ってダッチオーブンを片付ける必要がない。
ステンレスのダッチオーブンは調理後に焦って片付ける必要がないので、食事や会話をゆっくり楽しむことができます。
逆に鉄製のダッチオーブンだと、どうしても調理後や食事中にそわそわしてしまいます。
それは「早く片付けて油をぬってあげないとサビてしまうのでは…」という心配にかられてしまうからです。
(鋳鉄製品は、わずか数時間でサビが発生するそうです)
楽しい食事中や会話が盛り上がっているときに、1人だけ抜け出してダッチオーブンの片付けや手入れをするのって、ちょっと残念だと思いませんか?
特に交流が目的のファミリーキャンプやグループキャンプの場合、家族や仲間との食事や会話をゆっくり楽しみたいですよね。
料理が残ってもダッチオーブンに入れたまま保管ができる。
鉄製ダッチオーブンだと、残った料理を翌日まで入れっぱなしにするなんて、サビが怖くてできません。
でもステンレス製だと、まったく問題なしです。
例えば、夕飯でおでんをたくさん作っておき、鍋に入れたまま保管しておいて、翌朝あたため直して食べるといったことが可能です。
寒い時期だと、一晩寝かせたアツアツのおでんを、あたためるだけで朝から食べられるとか…ありがたすぎですよね!
ソロキャンプならすぐに作れるかもしれませんが、人数が多いファミリーキャンプやグループキャンプだと朝からたくさんの料理を作るのは大変です。
そんな時、昨夜の料理をおいしく再利用できればとても便利です。
保管のときに気を遣わない。
鉄製ダッチオーブンだとサビやすいので、「湿気の少ないところに保管しないと…」「風通しのよいところに保管しないと…」などと保管場所がどうしても気になります。
うちの場合、キャンプ道具が増えてきたので、家の外にキャンプ道具収納用の倉庫を設置しました。
ただ、鉄製の調理器具はサビが怖くて、家の中に保管しています。
キャンプ道具の収納が分散されて、ちょっとしたストレスを感じています。
でもステンレスなら気にする必要がないのでストレスフリーです。
メリット②:洗剤を使ってガンガン洗えるので清潔
鉄製のダッチオーブンを洗剤で洗ってしまうと、鉄に染み込んでいる油がすべて落ちてしまいます。
なので「あこがれのブラックポットを目指して」という目的で鉄製のダッチオーブンを選んでいるのであれば、洗剤を使って洗うことはできません。
私はどうしてもこの「洗剤を使って洗わない」ということに抵抗を感じていました。
うちの奥さんはキレイ好きで、もともとそれほどアウトドア派ではなかったので、なおさら抵抗を感じていました…。
でもステンレスダッチオーブンは洗剤を使ってガンガン洗えます。
結果、いつでも鍋が清潔です。
家族みんな大満足です。
メリット③:使用後のサビ防止油が不要。
使用後のサビ防止油は面倒で危険!
鋳鉄製や黒皮鉄板製など鉄製ダッチオーブンの場合、「洗った後の鍋を火にかけて乾かし、鍋が高温状態のうちにサビ防止のための油を塗る」という作業が発生します。
私が鉄製ダッチオーブンで一番不満だったのが、この油塗り作業です。
鍋だけならまだいいんですが、フタや持ち手にも塗る必要があります。
そして、塗っているときにどうしても手袋に油がついてしまったり、細かい部分が塗りにくかったりします。
油を塗るのはたいてい夕食後の暗いときなので、油がきちんと塗れているかどうかも確認しにくいです。
ましてや、お酒を飲んでいい気分になっている時にするとなると、なおさら面倒(むしろ苦痛)です。
さらに小さい子供がいる場合、「高温のダッチオーブンをさわって火傷しないか」「ダッチオーブンが落ちてケガをしないか」などと、かなり気を遣います。
自分もたいてい酔っている状態なので、自分すら危険です。
これが私的には致命的で、ファミリーキャンプのときには自然と鉄製の調理器具を敬遠するようになりました。
常に油を塗ってベトベト状態なのがストレス!
鉄製ダッチオーブンは常に油を塗った状態ですので、油が他の道具につかないように気を遣います。
例えば、新聞紙で包んだり、他の道具と分けて収納したりといった工夫をする必要があります。
さらに言うと鉄製の場合、ダッチオーブンに染み込んでいる油が料理に移ります。
なので、和風料理やスープ系料理など、向かない料理があります。
私はステンレスダッチオーブンにかえてから、このようなストレスから完全に開放されました。
メリット④:フタの持ち手にスキレットやダッチオーブンをおいて調理可能
SOTOのステンレスダッチオーブンを他のダッチオーブンと比べて特徴的なのが、フタの持ち手の形状です。
私は長年SOTOのステンレスダッチオーブンを愛用して、地味に「便利だなぁ」と思うのがこの「フタの十字型の持ち手」です。
十字型なので、持ち上げたときに安定しやすいのはもちろんです。
私はこの持ち手をゴトクにして、上火の炭を熱源にスキレットでちょっとしたつまみをよく作っています。
もちろん、どんなダッチオーブンでもフタの上にゴトクを置けば同じことはできますが、いちいちゴトクを用意するのは手間じゃないですか。
「取っ手がゴトクを兼ねている」という機能性が心をくすぐるわけです(笑)
※10インチハーフはフタに取っ手がありません。ただし、フタ自体がスキレットにもなります。
メリット⑤:SOTOはステンレスダッチオーブン作りに関して歴史と信頼があり、関連商品も充実している
ステンレスダッチオーブンは決して安い買い物ではないですからね。
失敗したくないじゃないですか。
SOTOはダッチオーブン以外にもキャンプ商品を多く取り扱っていて、しかもキャンパーからの信頼も高いです。
メーカーがキャンプ用品を作るノウハウをきちんともっていて、今までたくさんの人がキャンプで実際に使い、満足しているという実績があるのは大きな安心材料です。
また、関連商品が充実しているというのは大きなメリットです。
例えば、専用の収納ケース、リフター(鍋をつかむもの)、底網の替え、鍋を置くためのスタンド、専用の保温・冷温調理器 「eMEAL」(エミール) などが販売されています。
ダッチオーブンは鍋単体だけ買っても使いものにはなりません。
収納ケース、リフター、スタンドは必須です。
SOTOならこれらの関連商品を、Amazonや楽天などの通販サイトを使えば、本体とセットでお得に購入することができます。
最初からセットなので、「サイズが合わなかった…」といったトラブルを防ぐことができます。
このことが、「これからダッチオーブンを初めて買います」という方にとっては大きいのです。
キャンプ用品を買うときの鉄則は、商品だけでなく、それを有効に活用するための関連商品や収納のことも合わせて考えることです。
SOTO以外のステンレスダッチオーブンを販売しているメーカーでは、関連商品がここまで充実していません。
メリット⑥:SOTOの他商品と相性がよい
SOTOのアウトドア用品は質がよく量販店でも手に入れやすいので、初心者キャンパーからベテランキャンパーまで、おそらくほとんどの人がSOTOの商品を1つは持っているのではないでしょうか。(あくまで私の主観ですが…)
私は、特にバーナー類はSOTOの商品を多く愛用しています。
SOTOの商品は当然、SOTOのステンレスダッチオーブンとマッチングして使えるよう計算されています。
これは先にもお話した通り、大きな安心材料です。
SOTOのステンレスヘビーポット「GORA」を使いたい人は、ステンレスダッチオーブンの中にすっぽり収納できるように設計されているのでかなり便利です。
また、同じブランドの商品を使うことで、道具の質感やデザインを統一できて、サイトの見た目をすっきりさせることができます。
SOTOのステンレスダッチオーブンのデメリット【使ってみて感じたこと】
SOTOのステンレスダッチオーブンのデメリット
- 価格が高い
- 鍋が温まるのに時間がかかる&炭などの燃料が多く必要
- たまに鋳鉄がうらやましくなる
デメリット①:鉄製と比べて価格が高い
ステンレス製ダッチオーブンは、鉄製に比べて値段が高いです。
例えば、 2020年2月14日時点でのネット販売価格を比較すると次のようになります。
(どのメーカーも10インチサイズ、深型で比較)
メーカー | 商品名 | 種類 | 価格(税込み) | 参考サイト |
ニトリ | ダッチオーブン(24cm) | 鋳鉄 | 2,536円 | ニトリネット |
LODG | キャンプオーブン 深型 | 鋳鉄 | 8,791円 | Amazon |
UNIFLAME | UFダッチオーブン | 黒皮鉄板 | 11,000円 | Amazon |
SOTO | ステンレスダッチオーブン | ステンレス | 22,000円 | Amazon |
snow peak | 和鉄ダッチオーブン26 | 鋳鉄 | 28,280円 | Amazon |
ステンレスダッチオーブン、高いですね(笑)
とはいえ、私はSOTOのステンレスダッチオーブンのメリットを考えるとこの金額の差は許容範囲だと思います。
そして正直なところ、実際に使用してみて「やっぱり気に入らなかった…」と思ったとき、ステンレス製はメルカリなどのフリマサイトでわりと高く売ることができます。
(私は最初12インチのものを買って、後で10インチのものに書い直しました。その時は、買ったときの価格に近い価格で売れました)
逆に鋳鉄製の場合、私なら中古は買わないと思います。
なぜなら、洗剤で洗わないので前の方が使用していた汚れや油をそのまま受け継ぐことになりますし、細かいサビがないかどうかも気になるからです。
鋳鉄製ダッチオーブンの中古は、買う側も売る側もハードルが高いと思います。
だから初期投資は高くつきますが、「使ってみて自分に合ってたら使い続けよう。自分に合ってなかったら売ろう。」くらいの軽い気持ちで試してみるのもありかもしれませんね。
デメリット②:鍋が温まるのに時間がかかる&炭などの燃料が多く必要
ステンレスは鉄と比べて熱伝導率がよくないので、鍋が温まるのに時間がかかります。
だから、炭などの燃料も多く必要になります。
私がパエリアを作ったとき、燃料をケチったせいで火力不足になり、なかなか調理が進まなくて焦った…という失敗経験があります。
特に、鋳鉄製と比べて上火(フタからの熱)が効きにくいなぁと感じます。
とはいえ、普通に燃料を使っていれば困ることはありませんけどね。
しかも、ステンレスダッチオーブンの熱伝導率の低さが逆にメリットになることもあるんですよ。
例えば、冬キャンプなどで鋳鉄製ダッチオーブンをストーブの上に置きっぱなしにしておくと、熱伝導率がよすぎて煮えたぎって焦げ付いてしまいます。
でもステンレス製ダッチオーブンなら熱伝導率の低さがメリットになって、じっくりコトコトいい感じに煮込んでくれます。
デメリット③:たまに鋳鉄製がうらやましくなる
ダッチオーブンでいうと、鋳鉄製が多数派で、ステンレス製は少数派です。
人が大切に育てている鋳鉄製ダッチオーブンを見ると「メンテナンスが大変そうだな…」と思う反面、どうしても「自分もブラックポットを目指して鍋を育てたいなぁ…」という気持ちが生まれてきてしまいます。
この気持ちだけはどうすることもできません(笑)
とはいえ私の場合、鋳鉄製のものも買いましたが、結局はメンテナンスが楽なステンレス製をメインで使うようになり、鋳鉄製と黒皮鉄板製はどんどん出撃機会が減っていったのは事実です。
SOTOのステンレスダッチオーブンの選び方
SOTOのステンレスダッチオーブンの種類は以下の通りです。(2020年2月現在)
サイズ | 説明 |
8インチ | ・1~2人程度の料理に向いている。 ・鶏の丸焼きはキツイ。 ・家庭のキッチンでも使いやすい。 |
10インチ | ・4人程度の料理に向いている。 ・ダッチオーブンを使ったレシピはほとんどすべてできる。 ・最初に買う人におすすめ。 |
10インチ ハーフ | ・浅型なので熱を効率よく伝えられる。 ・鍋底が10インチの鍋より広い。ピザや鍋料理が便利。 ・フタをスキレットとしても使用できる。 |
12インチ | ・大人数の料理を作りたいときや、「鶏の丸焼きをしたい」という場合はこれ。 |
8インチ ST-908
1~2人程度の料理に向いています。
キッチンのシンクでも洗いやすいサイズなので、家庭でも使いやすいです。
ただ、ブロックの肉と野菜を同時に入れて調理するには少し小さいので、1台目として購入するなら10インチの方がおすすめです。
10インチ ST-910
4人程度の料理に向いています。
ダッチオーブンとして標準的な大きさで、ダッチオーブンを使ったレシピはほとんどすべてできると思います。
(鶏の丸焼きはできないことはありませんが、10インチでやるなら小さめの鶏がよいと思います)
例えば私が実際に作ったときの様子をご紹介しますと…
鶏もも肉1枚+周囲に野菜(10インチ)
鶏もも肉は300~400g程度のものを使っています。
2枚でも余裕で入るかと思います。
鶏肉はもちろんですが、ただの野菜やソーセージがめちゃくちゃおいしくなりますよ。
焼きリンゴ 4人前(10インチ)
焼きりんごはわが家の人気メニューの1つです。
パン 4人前(10インチ)
うちは家族4人ですが、まさにベストサイズです。
最初の1台目として買うなら、10インチサイズが最もおすすめです。
10インチハーフ ST-910HF
10インチより4cmほど浅いので、上下から効率よく熱を加えることができます。
ステンレスダッチオーブンの弱点を補っている形ですね。
浅型で鍋に入れた食材を取り出しやすいので、鍋料理にも向いています。
また、鍋底が10インチの鍋より広くなっているので、ピザやパンなんかも作りやすいと思います。
フタをスキレットとして使用できるのもポイントです。
ただ、浅い分、ボリュームのある食材を入れるのは苦しくなります。
また、フタに取っ手がないのは要注意です。
フタの開閉のために、専用のリフターを用意する必要があります。
ダッチオーブンを初めて購入される方には、下のセットがおすすめです。
専用のリフターもついているので安心です。
12インチ ST-912
大人数の料理を一気に作りたいときや、「鶏の丸焼きをしたい」という場合はこれです。
ただ、私が実際に使ってみて思ったのは、「少量の料理や4人程度分の料理を作るのには向いていない」ということです。
例えば、4人分の炊き込みご飯やパエリアを作ったときには、鍋底が広すぎて、お米が水に十分つかりませんでした。
ポトフを作ったときも、食材が水に十分つかりませんでした。
結果、家族4人でキャンプに行くことが多い私は、10インチに買い替えました。
というわけで、今回は以上です。
SOTOのステンレスダッチオーブンは素晴らしいので、ぜひお試しください。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました!