「ファミリーキャンプで快適な睡眠をとるための方法を知りたい」と思っている人向けの記事です。
キャンプでぐっすり眠るためには、知識と準備が必要です。
キャンプ初心者の方が、何も準備をせずキャンプに行って、
- 「眠れず、次の日がしんどかった。」
- 「朝起きたら体が痛くなっていた。」
- 「もうキャンプはこりごり…」
みたいなことを話しているのをよく聞きます。

ましてや子供がいるファミリーキャンプでは、大人だけのキャンプよりもさらに準備が必要ですよ。
そこでキャンプ歴10年以上の私がその経験をもとに、ファミリーキャンプでぐっすり眠るためのコツを詳しく解説します。
ぜひ、じっくりとご覧ください。
1.ファミリーキャンプで快適に睡眠をとる方法
ファミリーキャンプで快適に睡眠をとる方法は、次の6つです。
- テントを設置するときから勝負は始まっている
- 疲れてヘロヘロになるまで子供と思いきり遊ぶ
- テント内のマットの敷き方を工夫する【重要】
- シュラフは封筒型を選ぶ
- 枕を持参
- 服装はいつも寝ている状態に近いものを用意
以下、順に解説していきます。
方法:①テントを設置するときから勝負は始まっている
テントを設置するとき、次のような場所を避けましょう
・地面がデコボコしたところ
テント内の床もデコボコになってしまいます。
・坂になっているところ
眠りにくいです。
夜眠っている間に転がってしまって、朝起きたら坂の下の方に家族全員固まっていた…なんてことにもなりかねません。
・夜遅くまで騒ぎそうなグループが近くにいるところ
経験上は、若者グループは夜遅くまでにぎやかなことが多く、ファミリーは早く寝静まることが多いです。
・トイレや炊事場の近く
トイレや炊事場の近くは、夜遅くや朝早くでも人が集まってきやすく、何かと音が発生します。
もし気になる人は避けたほうが無難です。
テントを設置する前に、地面の石や小枝を取り除く
テントの上から石や小枝を踏んでしまったら痛いですからね。
また、テントの下に石や小枝があると、テントの底に穴があいてしまうこともあります。
もし寝ているとき、テントの底にあいた穴から雨水が浸水してきたら…それはもう快適な睡眠どころではありません。
グランドシートは必ず敷く
グランドシートを敷くことで、地面のデコボコ感をやわらげたり、地面に落ちている石や小枝などでテントの底に穴があいてしまうリスクを減らしたりすることができます。
また、グランドシートは耐水性がありますので、テント底からの浸水をガードすることにもなります。

テントを長持ちさせるためにも、グランドシートは必ず敷きましょう。
方法②:疲れてヘロヘロになるまで子供と思いきり遊ぶ
私は家族でキャンプに行くときは、「今日は疲れ果てるまで子供と遊ぶぞ!」と決めています。
家族の楽しい思い出にもなるし、夜はぐっすり眠れるし、まさに一石二鳥です。
方法③:テント内のマットの敷き方を工夫する【重要】
ここが最重要です。
テント内のマットこそ、お金をかけて準備をするべきところです。
テント内のマットをケチると、快適な睡眠をとることはできません。
私がファミリーキャンプでおすすめするマットの敷き方は、次のように下から順に敷いていく方法です。
①断熱性を高めるマット
②テントの床を平面にならすマット
③クッション性を高めるマット
マットの敷き方に関しては、下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
>>参考:ファミリーキャンプのマットの選び方【テントの寝心地をよくする】
コットという選択肢は?
コットは組み立て式のベッドのことです。
コットのメリットは、地面のデコボコの影響を受けないことや、地面から直接伝わってくる熱や冷えを防ぐことができることなどです。
ただ私は、ファミリーキャンプ初心者の場合、コットはあまりおすすめしません。
理由は、次のようなことです。
- コットを家族の人数分そろえるのにかなりコストがかかる。
- 小さい子供がいるときは不便(寝にくい、一人でねれない)
- 荷物がかなりかさばる。
- 家族の人数分のコットをテント内に設置すると、自由に動き回れるスペースが狭くなる。
「快適な眠り」を追求すればコットも選択肢として出てくると思います。
でもそれは、予算に余裕がある、コットを家族の人数分入れられる大型テントを用意できる、車の積載に余裕がある、今後もキャンプを長く続ける見通しがあるなど、条件がそろってから検討したほうがよういと思います。
方法④:シュラフは封筒型を選ぶ
シュラフには、マミー型と封筒型があります。
ファミリーキャンプでは、だんぜん封筒型がおすすめです。
理由は2つあります。
1つ目の理由は、封筒型シュラフのほうが中で動けるスペースが広く、寝心地がよいことです。
マミー型シュラフは中で動けるスペースが少なく、どうしても窮屈さを感じます。
だから子供がシュラフから出てしまうこともしばしば…。
しかもその時に、子供が自力でシュラフに戻ることが難しく、親としても再び子供をシュラフに入れるのが大変です。
2つ目の理由は、封筒型シュラフはジッパーを外して「掛け布団・敷布団」のように使うことができるからです。
マミー型だと、寝ながらジッパーを開け閉めして、温度調整をしていきます。
これが子供には難しい…。
でも封筒型を布団のようにして使えば、普段のように足を出したり上半身を出したりすることで細かい温度調整が楽にできます。
子供がシュラフからはみ出していても、元の状態に戻しやすいです。

マミー型は体にフィットする分、「寒さに強い」というメリットがあります。
ただ、ファミリーキャンプはあたたかい時期に行くことの方が多いと思いますので、総合的に見ると最初は封筒型を選ぶほうが無難です。
方法⑤:枕を持参
私はキャンプ場へいつも使っている枕を持参しています(笑)
私にとって快適に眠るのためには、いつもの枕が必須だからです。
エアー式の携帯枕もありますが、どうしても寝心地が悪い…
ただし枕を持っていくとなると、荷物としてはかなりかさばります。
(ちなみに、私は持っていきますが、家族は持っていきません)
方法⑥:服装はいつも寝ている状態に近いものを用意
寝るときの服装は、重い服や厚い服は避け、できるだけ軽くて寝心地のよい服装を用意しましょう。
「いつも家で寝ている服装」が理想的ですね。
特に寒さ対策は、できるだけ服装でするのではなく、マットやシュラフなど環境を整えることで対策するのが基本です。
私はキャンプの時はたいてい、肌着は吸水・速乾にすぐれたものを着て、その上に軽めのスウェットを着て寝ています。
朝方トイレ等でテントを出るときは、その上に上着を1枚重ねて出ます。
キャンプで快適な睡眠をとる方法の基本はここまでです。
でも、気候が暑すぎたり寒すぎたりしたら、快適に眠るのは難しくなるかもしれません。

そこで「キャンプで快適な睡眠をとる方法」をもうちょっと深堀りして、暑さ・寒さへの対策も解説したいと思います。
2.ファミリーキャンプで快適な睡眠をとるための暑さ・寒さ対策

①暑さ対策
睡眠に関してとれる暑さ対策は次の通りです。
- 標高の高いキャンプを選ぶ。
- テントを日陰に設営する。
- テント設営後、テントの中に風を通して熱を逃しておく。
- テント内にサーキュレーターを用意する。
標高の高いキャンプを選ぶ。
これが一番の暑さ対策ですね。
暑い時期に暑い場所へ行ったら、暑いのは当たり前です(笑)
暑い思いをしたくないのなら、最初から暑い場所を選びません。
テントを日陰に設営する。
これは効果バツグンです。
ただ暑い時期のキャンプ場では、みんな日陰になる場所をねらっています。
テント設営後、テントの中に風を通して熱を逃しておく。
テント設営後、すべてのスクリーンをメッシュにして風を通しておきましょう。
寝る直前まで(場合によっては寝るときも)メッシュにしておくのが基本です。
テントを閉めきっておくと中に熱がこもり、暑くて眠れなくなります。
サーキュレーターを用意する。
テント内の空気が動くだけでも体感温度がぜんぜん違います。
積載や電源環境などが許すなら、下のようなサーキュレーターがあるとかなり快適です。
②寒さ対策
睡眠に関してとれる寒さ対策は次の通りです。
- シュラフは「快適使用温度」が予想最低気温を10℃以上は下回るものを用意。
- テントシューズは超あったかくておすすめ。
- ホットカーペット、電気毛布があれば無敵。
シュラフは「快適使用温度」が予想最低気温を10℃以上は下回るものを用意。

シュラフには、「快適使用温度」と「使用下限温度(限界使用温度)」が設定されています。
このうちの「快適使用温度」が、当日の予想最低気温を10℃以上は下回るものを用意しましょう。
例えば、キャンプ当日の予想最低気温が10℃だった場合、シュラフは快適使用温度が0℃以下のものを用意するということです。
山はけっこう冷えます。
「天気予報の予想最低気温を下回るのが当たり前」くらいに考えておくほうがよいと思います。
私の感覚を下にまとめておきます。
- 「シュラフの快適使用温度=予想最低気温」
→危険(寒くて眠れないかも) - 「シュラフの快適使用温度=予想最低気温-5℃」
→心配(たぶん寒い) - 「シュラフの快適使用温度=予想最低気温-10℃」
→大丈夫かな(寒い可能性もある) - 「シュラフの快適使用温度=予想最低気温-15℃」
→安心
テントシューズは超あったかくておすすめ。

シュラフは首元と足元が冷えやすいです。
そこで足元をあたためるために私が愛用しているのがテントシューズです。
「ダウンが入った靴下」というイメージです。
めちゃくちゃあったかいですよ。
テントシューズはダウンでできているので、収納もコンパクトになります。
家族分用意しても荷物が大きくなりません。
ホットカーペット、電気毛布があれば無敵。
ホットカーペットや電気毛布があれば、はっきり言って無敵です(笑)
ファミリーキャンプなら、一番おすすめの寒さ対策ですね。
荷物がかさばることを心配する人もいますが、逆にシュラフを小さくできたり、毛布や湯たんぽなどの防寒道具なくしたりできるので、プラスマイナスゼロくらいかなぁと思います。
ちなみに、私はホットカーペットを愛用しています。
キャンプと自宅リビングとの兼用ホットカーペットで、家族4人が川の字に眠れるサイズです。
3.ファミリーキャンプで快適な睡眠を!
以上、ファミリーキャンプでぐっすり眠るためのコツを解説しました。
みなさんのキャンプが充実するお役に立てれば幸いです。

今日も最後まで読んでくださってありがとうございました!