今回は、濡れたテントやキャンプ道具を家で乾かす方法がテーマです。
キャンプ道具は、キャンプ場で乾燥させるのが原則です。
でも、天候や時間の都合などによって、どうしても乾燥撤収できない時もありますよね。
乾燥撤収ができなかった場合、 濡れたテントやキャンプ道具は収納する前に必ず乾燥させておく必要があります。
特にテントは濡れたまま保管しておくと、撥水性能が劣化してしまったりカビが発生してしまったりする原因になります。
では、テントなどのキャンプ道具を家でどのように乾燥させたらよいのでしょうか?
「イメージがわくような、わかないような…」
そんな感じではないですか?
そこでこの記事では、私が実際にやっていることをベースに、濡れたテントやキャンプ道具を家で乾かす方法をまとめました。
イメージができたら、あとは自分の家の状況に合わせて工夫してくださればと思います。
いつ乾かせばよいの?
そもそも、いつ乾かせばよいのでしょうか?
その答えは「できるだけ早く」です(笑)
ベストは、キャンプから帰ってきたその日です。
だから私の場合、乾燥撤収できなかったときのために、キャンプの最終日は昼過ぎには帰宅できるように予定を組んでいます。
(このように予定を組むと、道具の乾燥やメンテナンスもできるし、ゆっくり休めるので翌日も体が楽ですよ)
「自宅に帰って、道具の乾燥やメンテナンスを終わらせるところまでがキャンプ」と考えておくことが大切なんですよ。
でも、
「雨の日に撤収したんだから、家に帰ってからも雨が降ってるやん!」
という状況や、
「撤収日もたっぷり遊んで帰ったから、家に帰ったらもう夜でした…」
という状況があるかもしれませんね。
キャンプから帰った日が無理なら、翌日に乾燥させるのがベターです。
でもさらに…
「翌日もさらに雨でした!」
という状況や、
「翌日は仕事だから乾かしてる暇ないですよ!」
という状況があるかもしれません(笑)
翌日も無理なら、次の休みの日に乾燥させるしかありません。
「え!?そんな、次の休みは1週間後です!1週間も濡れたテントを放置してて大丈夫なんですか?撥水性能が落ちたり、カビが生えたりしないんですか?」
と心配になるかもしれませんね。
大丈夫です。
私の経験では、1週間の放置でテントやキャンプ道具にカビが生えたことはありません。
ただ時間が経つと、「撥水性能が落ちたんじゃないか…」と心配になったり、そもそも乾燥させるのが面倒になったり忘れてしまったりということもあります。
だから基本は「できるだけ早く」なのです。
濡れたテントを乾かす方法
まず、一番大きくて乾かすのが大変なテントから解説していきます。
ざっくり分類すると、以下の5パターンの中から選ぶことになると思います。
- 外に広げて乾かす
- 庭にテントを組み立てて乾かす
- 公園、空き地、河川敷などにテントを組み立てて乾かす
- テントを室内に広げて乾燥させる
- テントの乾燥サービスを利用する
①外に広げて乾かす
多くのご家庭で最も現実的な乾かし方は、おそらく「外に広げて乾かす」という方法だと思います。
乾かし方
テントを広げる場所は、庭、フェンス、物干し竿、ベランダ、ウッドデッキ、車の上…など、自宅の環境に合わせてベストな場所を選んでください。
うちの場合、インナーテントは物干し竿を、フライシートはウッドデッキを利用して干していることが多いです。
テントの空気に触れる面積が大きいほど乾きがよくなります。
なので、地面に直に置くよりも、フェンスや物干し竿などに掛けたり吊るしたりするほうがよく乾きます。
乾かす時のポイント
広げるときは、テントができるだけ重ならないように気をつけて広げます。
乾燥の進み具合を時々チェックして、全体が完全に乾くように、日当たりに注意しながらテントの向きを変えていきます。
テントが重なっている部分や、ジッパーの周辺は乾きにくいので、特に注意してチェックをしてください。
風が強い日は、テントが飛ばされないように重石やペグなどで固定するのを忘れないようにしてください。
外に広げて干す方法のメリット・デメリット
外に広げて干す方法のメリットは、2つです。
1つ目は、自宅にいながら乾燥させることができることです。
自宅で他のことをしながら乾燥させられるのは、大きなメリットです。
2つ目は、(組み立てるよりも)片付けが簡単なことです。
テントを組み立てないので、ポールも不要だし、風がなければペグダウンの必要もありません。
手軽にできます。
逆に、外に広げて干す方法のデメリットは、(組み立てるよりも)テントの重なりが生じやすいので、乾燥の進み具合をマメにチェックする必要があることです。
また、マンション住まいなどで「そもそも自宅にテントを広げる場所がない」という場合は難しいです。
②庭にテントを組み立てて乾かす
庭や駐車場に日当たりのよい広いスペースがあるなら、家でテントを組み立てて乾かすのも楽です。(もはや家でキャンプができますね)
乾かし方
テントを組み立てて、テントが飛ばされないように風の強さに合わせてペグで固定しておきます。
乾燥の進み具合を時々チェックして、全体が完全に乾くように、太陽の向きに注意しながらテントの向きを変えていきます。
ドーム型テントと相性のよい乾かし方です。
逆に、テントの向きを変えにくいワンポールテントや、かなり広いスペースが必要だったり組み立てること自体に手間がかかったりする大型テント(2ルームテントなど)などは、あまり相性がよくないかもしれません。
うちの場合、ドーム型テント(自立型テント)のインナーは組み立てて乾かすことが多いです。
2ルームテントのフライシートは、庭に組み立てることは厳しいので、ウッドデッキに広げて干しています。
庭にテントを組み立てて乾かす方法のメリット・デメリット
テントを組み立てて乾かすメリットは3つです。
1つ目は、幕が重なりにくいので、細かい部分を乾かしやすくシワにもなりにくいこと。
2つ目は、テントの向きを変えやすいこと。
3つ目は、風で飛ばされないように固定しやすいこと。
逆にデメリットとしては、組み立てるための広いスペースが必要なことです。
マンションやアパート住まいの方にはかなりハードルが高いですね。
③公園、空き地、河川敷などにテントを組み立てて乾かす
「テントを広げたり組み立てたりする場所なんて、自宅にはありません!」という方は、近くの公園、空き地、河川敷などにテントを組み立てて乾かす方法が現実的です。
乾かし方
公園、空き地、河川敷などにテントを持っていき、テントを組み立てて乾かします。
ただ、「その場所はテントを張っていい場所なのか」ということは、十分に確認してください。
私の友人はスノーピークのテント「ランドロック」を所有していますが、マンション住まいのため自宅で干すことができません。
そこで、自宅から車で20~30分ほどの距離にある無料キャンプ場に行って、デイキャンプがてらテントを建てて乾かしています。
また、広い庭がある実家にテントを持って帰省して、そこでテントを建てて乾かすという友人もいます。
これは帰省もできて一石二鳥です。
公園、空き地、河川敷などにテントを組み立てて乾かす方法のメリット・デメリット
メリットは、テントを乾かすためのスペースが自宅に必要ないことです。
デメリットは、乾かしている間、その場から動けないことです。
自宅での乾燥なら、「家事をしながら乾かす」「仕事をしながら乾かす」など、いわゆる「ながら仕事」でできます。
④テントを室内に広げて乾燥させる
「自宅の外にはテントを乾かす場所はありません!でも、わざわざ自宅から離れた場所に行って乾かすのも面倒です!」
という方は、
- テントを室内に広げて乾かすか
- テントの乾燥サービスを利用するか
という選択になります。
室内で乾かす場合、部屋や浴室などにテントを広げて乾かします。
エアコン、布団乾燥機、浴室乾燥機などを使うと乾きがよくなります。
この方法の唯一のメリットは、天候に左右されないということです。
ただ、デメリットが多すぎます。
まず、室内がめちゃくちゃ汚れます。
テントには、草やドロや虫や…色々ついてますからね。
次に、テントを乾かしている間、その部屋は使用できなくなります。
テントを室内で乾かそうと思ったとき、家の環境にもよりますが、基本的に「1時間や2時間で乾く」ということはあり得ないです。
そして、2ルームテントなどの大きいテントは、ダンスパーティーが開けるような部屋のある家でもない限り広げるのは厳しいでしょう。
そんな部屋、うちにはありませんから…
逆にソロ用テントくらいなら、組み立ててエアコンをかけた部屋においておけば、天候に左右されず乾かすことができるかもしれませんね。
私の感覚で言うと、「テントを室内で乾燥させるのは、どうにもならない時の最終手段」といったところでしょうか…。
⑤テントの乾燥サービスを利用する
テントをメーカーや専門業者に送って、乾かしてもらえるサービスもあります。
当然、有料ですが…。
最近は「キャンプ場から濡れたテントを直接業者に送って、乾いたテントが自宅に直接届く」というキャンプ場も増えてきています。
家でテントを乾かす手間と時間と、乾燥サービスの料金とを天びんにかけ、「手間と時間が惜しい」と思うのであれば乾燥サービスはありだと思います。
ただ実際、キャンプをしていて乾燥撤収できないことはけっこうあります。
そのたびに乾燥サービスを利用するのは、(私の感覚からすると)やはり不経済です。
早めに自分の家の環境にベストな乾燥方法を考えておくほうが現実的だと思います。
手間と時間をかけてメンテナンスしたテントほど、愛着がわいて、より大切にするようになりますよ。
テント以外の道具の乾かし方
テントが濡れている状態であれば、他のキャンプ道具も濡れていたり湿気をおびていたりする可能性が高いです。
私が自宅に帰ってからよく乾かす道具は、例えば次のようなものです。
①シュラフ(寝袋)
シュラフは、除菌・消臭スプレーをかけたあと、ベランダや物干し竿でしっかり乾かします。
特にダウン製品の場合は、濡れていたり湿気をおびていたりしたまま保管しておくとカビが発生しやすくなるので注意が必要です。
②ペグ、ハンマー、張り綱
ペグやハンマーは濡れたまま保管しておくとサビの原因となります。
ペグやハンマーに土がついて汚れている場合、濡らしたぞうきんで拭きとるか、水洗いするかした後、天日干しで乾かします。
張り綱も汚れが目立ってきたら、洗剤を使って洗ってから乾かすときれいになりますよ。
③チェア、テーブル、ラックなどその他の道具
チェアは過去に何度もカビを発生させてしまったことがあるので、私は特に念入りに乾かしています。
チェアは、体が接する時間が多かったり、食べ物や飲み物が付着しやすかったりすることなども原因なのでしょうか。
チェアと同じように、テーブルもしっかり乾かします。
木製の道具は、特に水濡れに弱いので、乾燥を怠らないようにしましょう。
また、収納袋も忘れずに乾かしましょう。
④レジャーシート、グラウンドシート
レジャーシートやグラウンドシートは、汚れがひどい場合、さっと水洗いしてから乾かします。
【ひと工夫】道具を乾かしている間にこんなこともやってみよう
最後に、私がキャンプ道具を乾かしている間にいつもやっていることをご紹介します。
①車の掃除
キャンプの後は車が激しく汚れます。
私の場合、車のマットやシートにコロコロをかけます。
さらに時間や体力があれば、ガソリンスタンドに行って洗車機で車を洗います。
②道具の補充
キャンプに持っていく道具は箱にまとめています。
その道具箱の中を整頓しながら、ぞうきん、ゴミ袋、燃料など、キャンプ中に使用したものを次のキャンプに備えて補充しておきます。
家にストックを切らしているものは、忘れないように買い物リストに書き加えておいて、後日出かけたついでに買うようにします。
キャンプの後すぐに次のキャンプに向けての準備をしておくメリットは3つあります。
1つ目は、次のキャンプの時に準備が楽になること。
何も考えず、道具箱を車に積むだけでキャンプに行けます。
2つ目は、道具の補充が効率よくできること。
例えば数か月後にキャンプに行く場合、その時に道具の補充をしようとすると「ゴミ袋は入れてあったかな…」「燃料はあったかな…」といちいちすべての道具をチェックする必要が出てきます。
でもキャンプ後すぐに補充をしておけば、「キャンプ中に何を使ったか」記憶が残っているので効率よくできます。
次のキャンプの時に「あるはずの燃料がない!」的な買い忘れも防ぐことができます。
3つ目は、道具の準備ができていることで、「早く次のキャンプに行きたいな」というモチベーションアップにつながること。
③写真や動画の整理
キャンプ中に撮った写真や動画をPCに取り込んだり整理をしたりします。
整理した後は、テレビ画面に映し出して、みんなで上映会をすることもよくあります。
「今回のキャンプも楽しかったね」と、ふり返りながら鑑賞します。
キャンプが終わった後も、しばらく余韻で楽しむことができますよ。
④キャンプの記録や反省をメモしておく
私が記録しておくのは、例えば次のようなことです。
まとめ
以上、濡れたテントやキャンプ道具を家で乾かす方法について解説しました。
ポイントは、やはり「自宅に帰ってから道具の乾燥やメンテナンスを終わらせるところまでがキャンプ」だと考えておくことです。
そのための時間や体力を帰宅時に残しておく必要がありますし、「どうやって乾かすか」ということを自宅の環境に合わせて事前にイメージしておくことが大切だと思います。
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました!