ファミリーキャンプのマットの選び方【テントの寝心地をよくする】

ファミリーキャンプを始めたばかりの人や、テントの寝心地をよくしたいと思っている人向けの記事です。

  • 「ファミリーキャンプに適したマットの選び方を知りたい」
  • 「ファミリーキャンプにおすすめのマットを知りたい」

そんな悩みをもつ読者の方がキャンプで快適に過ごせるように、テントの寝心地にはかなりこだわりのある筆者が、ファミリーキャンプに適したマットの選び方とおすすめのマットについて解説します!

マットを適切に敷くと、テントの寝心地は劇的によくなります。
しかもマットの敷き方は、ソロとファミリーでは発想が根本的にちがいます。

りゅうせん
りゅうせん

この記事ではファミリーキャンプに特化して解説していきます。
ぜひ何度も読んで、頭に入れてください。

ファミリーキャンプに適したマットの選び方

【基本】テント内のマットの敷き方

NGな寝方

もし下のような寝方をしている方は、「寝心地のよいテント」を目指して改善の余地がかなりあります。

  • テントに銀マットを敷いて、その上にシュラフを敷いて寝ている方。
  • テントに、テント純正のインナーマットを敷いて、その上にシュラフを敷いて寝ている方。
  • 「テントにマットを敷くの?敷いたことないんだけど」という方。

私がファミリーキャンプでおすすめするマットの敷き方

私はファミリーキャンプのときは、次のような順番で下からマットを敷いています。

①断熱性を高めるマット(=銀マット)
②テントの床を平面にならすマット(=テント純正のインナーマット)
③クッション性を高めるマット(=インフレーターマット)

これを図にすると、下のようになります。

ファミリーキャンプ基本的なマットの敷き方

なぜこのように敷くのか、理由を解説していきます。

①断熱性を高めるマット(銀マット)

断熱性を高めるマット(銀マット)

テントに最初に敷くのは銀マットです。
銀マットとは、スポンジの一種であるポリエチレンフォームでできたマットです。
ホームセンターやスーパーなど、どこでも手に入れることができます。

銀マットを敷く理由は、2つあります。
1つ目は、断熱性を高め、地面からの熱や冷えがテント内や体に伝わってくるのをシャットアウトするためです。
2つ目は、テント内のクッション性を高め、地面のデコボコ感を吸収するためです。

銀マットは多くのキャンパーさんから愛用されているだけあって、非常に優秀でコスパの高い道具です。
銀マットのよさを挙げると、例えば、

  • どこでも手に入る。
  • 耐久性が高い。
  • 大きいサイズのものもあるので、テントの床を一気に覆うことができる。
  • 自分でカットすることも可能。
  • 厚めの銀マットを選べば、断熱性と同時にテント内のクッション性も高まる。
  • めちゃくちゃ安い。
りゅうせん
りゅうせん

ちなみに、私は厚さ8mmの銀マットを使用しています。

銀マットの向きは季節によって変化させる

銀マットには、アルミシートが貼り付けられている面と、スポンジ部分がむき出しの面とがあります。
アルミシートには、熱を反射する効果があります。

ですので、暑い時期には、アルミシートの面を下側(地面側)に向けて、地面からの熱を下へはね返します。
逆に寒い時期には、アルミシートの面を上側(テント側)へ向けて、体温を上へはね返します。

②床を平面にならすマット(テント純正のインナーマット)

銀マットの上に、テント純正のインナーマットを敷きます。

インナーマットを敷く理由は2つあります。
1つ目は、テント内の床を平面にならすためです。
2つ目は、テント内のクッション性を高め、地面のデコボコ感を吸収するためです。

銀マットはとても便利な道具なのですが、ほとんどの場合、銀マットのサイズとテント床面のサイズは一致していません。
だからテント内には、銀マットが重なっている部分や足りない部分が出てきます。

つまり、銀マットによってテントの床にデコボコができてしまいます(笑)
そこで、銀マットの上にテント純正のインナーマットを敷くことで、テント内の床のデコボコを平面にならすのです。

ファミリーキャンプでは、テント内で過ごしたり、子供がテント内で動き回ったり(寝相が悪くて転げ回ったり)することが多いので、テント内の床を平面にならしておくのがおすすめです。

逆にソロキャンプでは、テントは自分1人が寝るだけなのでテント内を平面にならす必要性が低く、テント純正のインナーマットは必要ないというのが私の考えです。

テント純正のインナーマットの代わりにラグやじゅうたんなどを敷いても、床を平面にならす効果はあります。
でも、そのラグやじゅうたんが必ずしもテントの床にぴったり合うとは限りません。

だから私はテント純正のインナーマットがおすすめです。
テント純正のインナーマットは、テントの床とぴったり同じ大きさに設計されていますし、水や汚れに強いなどキャンプに向いた作りになっているからです。

ちなみに私が使っているインナーマットの厚さは4mmのものです。
8mm(銀マット)+4mm(テント純正のインナーマット)で、今の時点で合計12mmのマットを敷いていることになります。

このように、「テントのマットはどれくらいの厚さがあれば快適に眠れるか」という視点で考えたりマットを選んだりしていくことが大切です。

③クッション性を高めるマット

テント純正のマットの上に、さらにクッション性を高めるマットを敷きます。

クッション性を高めるマットとは、シュラフの下に敷くマットのことです。
ベッドで言うとマットレス、布団で言うと敷布団の役割を果たします。

このマットを敷かずに寝るということは、家で例えると、床に直接寝転んで寝ている状態と同じになります。
この「クッション性の高いマット」が決定的に寝心地を左右します。

クッション性を高めるマットには、①エアマット、②インフレーターマットなどがあります。

それぞれにメリットとデメリットがあるので解説します。

①エアマット

クッション性を高めるマット(エアマット)
出典:モチヅキ

ポンプなどを使って中に空気を送り込んで膨らませて使うマットです。

メリット
  • 厚みがあってクッション性が最も高い。
  • 空気を抜いてたたむと、基本的にかなりコンパクトに収納できる。
デメリット
  • 穴が開く可能性がある。
  • 空気を入れて膨らませるのに手間がかかる。
  • 空気注入用のポンプを持って行くと楽だが荷物が増える。
  • 空気の「ぼよーん」とした感じが苦手な人には不向き。

インフレーターマット

インフレーターマット

バルブを開くだけで自動的に膨らむマットです。
マットの中にウレタンが入っています。

メリット
  • 自動で膨らむ。
  • ウレタンのやわらかさ」と「空気のクッション性の高さ」の両方を併せ持っていて、寝心地がよい。
デメリット
  • 穴が開く可能性がある。
  • 収納時にけっこうかさばるものが多い。
  • わりと高価格。

表にまとめると

2つのマットのメリット・デメリットを表にまとめると下のようになります。

メリットデメリット
エアマット・クッション性が最も高い。
・コンパクトに収納できる。
・穴が開く可能性がある。
・手間がかかる。
・ポンプを持って行くと荷物が増える。
・空気感が苦手な人には不向き。
インフレーター
マット
・自動で膨らむ。
・クッション性が高い。
・寝心地がよい。
・穴が開く可能性がある。
・収納時にかさばるものが多い。
・わりと高価格。

どちらも一長一短あってベストな答えはないですね。
「どれが自分たちのキャンプに合っているのか」考える必要があります。

ちなみに私はインフレーターマット派です

ちなみに私はインフレーターマット派です。
インフレーターマットを使う理由は次の通りです。

  • 快適に眠りたいので、クッション性と寝心地のよさ重視。・空気の「ぼよーん」とした感じが苦手。
  • 家族でキャンプに行く時は必ずオートキャンプなので収納のサイズは多少大きくなってもよい。
  • 設営撤収は時間をかけず短時間で終わらせたいので手間がかからないマットがよい。

私が使用しているインフレーターマットの厚さは50mmです。
だから、8mm(銀マット)+4mm(テント純正のインナーマット)+50mm(インフレーターマット)で、合計62mmの厚さです。

個人の感覚によりますが、「マットの厚さが50mm以上あれば快適に眠れる」とよく言われています。
私のようにマットを敷けば、春・夏・秋なら、十分快適に眠ることができます。

エアマットとインフレーターマットには基本的に断熱性がないことに注意!

エアマットやインフレーターマットは、中に空気を入れてクッション性を高める仕組みになっています。
この空気には、少し注意が必要です。

例えば、冬に銀マットを敷かずにインフレーターマットを敷くと、地面からの冷気でインフレーターマット内の空気が冷やされ、その冷えが直接体に伝わってくることになります。

りゅうせん
りゅうせん

だからクッション性を高める前に、まず断熱性を高めることが大切なんですね。

ただ、エアマットやインフレーターマットの中には、断熱性をもたせている商品もあります。

クローズドセルマットはどうなの?

クローズドセルマット
出典:モチヅキ

クローズドセルマットは、銀マットと同じポリエチレンフォームでできているのですが、銀マットより厚みがあって断熱性が高いのが特徴です。
ポリエチレンフォームの中でもよりクッション性の高い「EVAフォーム」などが素材に使われていて、銀マットよりも寝心地がよくなります。

クローズドセルマットを使う場合、基本的な使い方は下のようになります。

クローズドセルマットを使うときのマットの敷き方

荷物を少なく小さくできるので、登山キャンプなどで荷物をウルトラライトにしたい場合はかなり有効です。
ただ、寝心地のよさが十分であるとは言えません。(あくまで個人的な感想ですが)
なぜなら、クローズドセルマットのクッション性は、エアマットやインフレーターマットには敵わないからです。

だから私がファミリーキャンプでクローズドセルマットを使うなら、シュラフの下にさらにクッション性を高めるマットを敷きます。
そうすれば寝心地はかなりよくなります。
でも、テントの床を平面にならすことはできません。

結局ファミリーキャンプでは、「クローズドセルマット+クッション性を高めるマット」の組み合わせよりも、「銀マット+床を平面にならすマット+クッション性を高めるマット」の組み合わせのほうが機能的で快適に過ごせるように思います。

私が実際に使っているマットを紹介

最後に、私がファミリーキャンプで実際に使っているマットを紹介します。
「これがベストです!」というのではなく、参考までに。

断熱性を高めるマット

キャプテンスタッグ キャンプマット(銀マット)

私は下のような厚さ8mmの銀マットを使用しています。
これ以上の厚さのものも検討しましたが、テントのサイズに合うものが見つからなかったのと、マットが大きくてかさばるという問題が発生しました。
だから最終的に8mmの銀マットに落ち着きました。

使ってみると、銀マットとしてはこの厚さで十分でした。
寒い時期はホットカーペットを使うので、よく考えてみると、銀マットをこれ以上厚くする必要なかったです。
収納時は折りたたんでも5cmくらいの薄さにおさまりますので、車のちょっとした隙間に積むことができます。

このマットを2枚並べると、私の2ルームテントの床とほとんど同じ広さになります。
ちなみにソロキャンプのときは、このマットを2枚重ねて使っています。

テントの床を平面にならすマット

私は家族でキャンプに行くときは、コールマンのタフスクリーン2ルームハウスを使っていますので、テント専用の「2ルームハウス用テントシートセット」を使っています。
みなさんは、自分のテント専用のインナーマットを用意してください。

クッション性を高めるマット

コールマン キャンパーインフレーターマット シングルIII(インフレーターマット)

インフレーターマットの超定番です。
厚さ5cmで寝心地がとてもよいです。
連結できるので、子供が動き回ったり転がり回ったりしてもマットがずれません。

ちなみに、ダブルサイズのインフレーターマットもありますが、私はシングルサイズのマットをおすすめします。
例えば4人家族の場合、ダブルサイズのマットを2つ買うという選択肢もあります。
でもそれだと、「今回は3人で使いたい」「今回は1人で使いたい」という場合に対応しにくくなるからです。
「連結できるシングルタイプのマットを家族の人数分購入して、連結して使用する」という考え方がいいと思います。

コールマン キャンパーインフレーターマット ダブルセットII(インフレーターマット)

「キャンパーインフレーターマット シングルIII」の2個セットです。
2個をまとめて収納できるので、荷物がコンパクトになります。

連結しなければ、1個で使うことも可能です。
私はソロキャンプのときは、1個だけで使用しています。

マットを賢く選んで、テントで快適な睡眠を!

以上、ファミリーキャンプに適したマットの選び方と、おすすめのマットを紹介しました。

みなさまのキャンプがより充実したものになり、1人でも多くの方にキャンプの魅力を感じてもらえたら幸いです。

りゅうせん
りゅうせん

今日も最後まで読んでくださってありがとうございました!

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